水戸ホーリーホック監督、闘将柱谷哲二解任
6月7日、J2水戸ホーリーホックは、21位と低迷する事態を打破するため、柱谷哲二監督の解任を発表した。
後任が決定するまで、西ヶ谷 隆之ヘッドコーチが監督を代行することもあわせて発表されました。
これにあたり柱谷哲二からコメントが掲載されてました。
柱谷 哲二監督より、皆様へメッセージ
「ファン・サポーター・スポンサーの皆様には、この4年半の間応援いただきとても感謝しています。この成績に関してはすべて私の責任なので、非常に申し訳なく思っています。今後一人のサポーターとして水戸ホーリーホックが飛躍することを願っていますし、皆様にも引き続き水戸ホーリーホックにご声援いただけることを願っています。4年半の間応援いただきありがとうございました。」水戸ホーリーホックウェブサイトより
解任の決定打となったのが、柱谷哲二の実兄柱谷幸一率いるギラヴァンツ北九州の敗戦という皮肉な結果に。
これも勝負の世界ではやむを得ないこととはいえ、厳しさを感じる次第です。
そこで今回は、柱谷哲二だけでなく、日本代表の主力として活躍した選手が、指導者として結果を残せない理由について考察します。
名選手、名監督にあらず?それとも
名選手が必ずしも名監督になれるとは限らないのは、競技問わず、広く知られているところです。
他方、名選手から名監督へ大成した人がいるのも事実。
その一例が、現在、ドイツ バイエルン・ミュンヘンを率いるベップ・グラウディオラでしょう。
他方、失敗した事例を挙げればキリがなく、また、個人をおとしめることにもなりかねないので、割愛します。
選手として大成する資質が指導者としての資質に反することも
よくよく指導者から出る言葉として
「なんでできないんだ!」
「俺はこうだった!」
的な言葉を耳にします。
みなさんも言われたことが、1度くらいはあるでしょう。
運動神経が発達し、また、その競技(ここではサッカー)に向いた資質を持っているからこそ、大成した訳です。
むろん、出会いもあるでしょう。
そこで問題になるところがあります。
技術、戦術眼を本能的に理解している。
ということです。
つまり手順がどうのこうのとか抜きにして、その技術をマスターしている。
また、本能的にポジショニングを理解している。
そのため、自分の中で当たり前のことが何でできないのだ!
となるケースが多々あります。
資金難という問題を抱えるクラブの本質
他方、ネットで散見したのは、毎年メンバーが入れ替わり、やむを得ない状況であったということもあるでしょう。
J2でも資金的に優位にある磐田らと比較すれば、厳しい環境にあることは言うまでもありません。
また、育てた選手を売り払い、運転資金に回さねばならない運営状況にもあるでしょう。
そういった中で、結果を残すためには、
ある戦力で戦い抜くことを徹底し、どうにかJ2で中位を確保していました。
ところが、就任5年目を迎え、ある種のマンネリが発生し、笛吹けど踊らずに陥り、終焉を迎えたのでしょう。
これからどうする柱谷哲二
この解任によって、柱谷哲二が今後どうするのか?
これは本人次第です。
加藤久もそうでしたが、日本代表のまとめ役が、指導者として大成していない現実を鑑みると、厳しい面があるものの、まだ50歳。
これからどうにでもなるはず。
現在、FC今治のオーナーである岡田武史のような形で復活するもあり、また指導者として復活するもあり。
ただ、サッカーの世界だけにヒントを求めず、広く知識を再構築しなければ、同じ過ちを起こす可能性もあります。
闘将柱谷哲二の勇姿に元気づけられたサッカーファンも多いはず。
今回の解任が、
災い転じて福となす
となることを一サッカーファンとして期待しています。
柱谷哲二、これからこれから!