高校野球審判はツラいよ当世高校野球審判事情
今年も夏の甲子園の予選が始まった地区もあり、勝利に喜ぶもの、敗北に悲しむもの。
思いはそれぞれでしょう。
甲子園へ出場できるのは、49校。
登録されている3年生は53,443人。
加盟高校数は4,021校。
大半の選手が、高校野球で終わる選手が多いはず。
後悔なく終われるように、試合にチャレンジしていて下さい。
その試合を裁く審判員。
熱さの中、一球に集中すること1試合に300球以上。
本当に大変なことです。
そんな審判員も世間が注目が集まるだけに、大変なことも多々あります。
そんな高校野球の審判の現状について、見ていきたいと思います。
高齢化が進む高校野球審判員
高校野球が、他の高校の競技と大きく異なる点は、日本高等学校野球連盟(高野連)によって統治されているということです。
他の競技は、全国高等学校体育連盟(高体連)に加盟しており、夏には高校総体として、全国大会を実施しています。
これは戦前、高校野球選手権として朝日新聞と高野連の主催で行われてきたということに起因しています。
そして、独立しているという点では、審判員も大きく異なります。
高体連の競技は、基本的には審判部は教員によって運営されているものが大半です。
他方、高校野球では、審判部は完全に独立した存在となっており、基本的には、他に仕事を持たれている方がボランティアベースで行っています。
この審判員になるためには、各都道府県の高野連に登録し、各都道府県の高野連主催の審判講習会を受講することとなっています。
各都道府県により、その仕組みが異なるようですが、出身学校の野球部部長の推薦によるところが多いようです。
そして、各校の練習試合で塁審や球審を経験し、本大会での審判員となることができます。
現在、この審判員の高齢化が進んでいます。
ある地区では、審判団の平均年齢が60歳だったという事例もあるようです。
これは、平日でも球場へ来られる職種でないとできないという事情から、職場や家庭の理解がなければ、継続してやれないということから、審判員になれる条件を満たす人が減っているということに起因します。
そういったことから、高野連側でも、若手審判を育てる方策をあれこれ思案しているようですが、結果として若返りがスムーズに行っている訳ではないのが現状です。
誤審というプレッシャーと戦う高校野球審判員
誤審問題。
これはどの競技においてもあることで、致し方のない面があると考えます。
人間ですから、ミスは当然あります。
くわえて、他に仕事を持っているなかで、数万人の前で、審判をやらねばならないとなれば、当然ながら、緊張から誤審もあるでしょう。
そして、誤審ともなれば、各方面からのパッシングに晒される可能性が極めて高い位置にあります。
とくに高校野球が盛んな地区では、想像を絶するパッシングがあることは言うまでもありません。
そして、この暑さです。
異常な暑さが続く近年。
この暑さの中で、300球以上、集中し続けろというのが無理というものです。
たしかに、勝負を決める場面で、誤審は困るでしょうし、真剣に甲子園を掛けてやっている選手や、そのご家族からすれば、はなはだ迷惑かもしれません。
ですから、過度な緊張が伴わないように、審判員に対しての配慮はあってしかるべきでしょう。
その一環として、暑さ対策から、グランド整備の回数を、5回裏終了から、3回と6回終了後に実施する埼玉県のように具体的な施策も採られ始めています。
そういった配慮で、少しでも誤審が減り、
球児たちが悔いを残すことなく、戦えるようになれば、最善ではないでしょうか。
まとめ
甲子園という晴れ舞台を目指し、戦う球児。
それを裁く審判団。
暑さの中で、本当に大変です。
見ている側は、何とでも言える部分が多々あります。
どうか球児同様に、審判団、審判員へも温かい目で見て上げいただき、今年も熱戦を期待したいものです。
全国の高校野球の審判員の皆様、どうか球児たちのため、これからもナイスジャッジをお願いします。
最後までお読みいただきましてありがとうございます。